白祭当日。合唱部のメンバーはそれぞれの想いを胸に、舞台となる学校へと向かう。しかし文化祭を開催することを快く思わない理事長により、校門や駐輪場は太い鎖が巻かれ、駐車場には警備員が配置。体育館のドアにもすべて鍵が掛けられていた。何とか校門を乗り越えようとする大智の前に理事長が現れ、勝手なことをすれば内申書にひびくと脅されてしまう。どうすることもできないのかと暗くなる彼女達。その時「やりなさい、文化祭。私が許可しよう」と声が響く――。
脚本:橋本昌和/絵コンテ:橋本昌和/演出:橋本昌和/作画監督:伊藤依織子・天﨑まなむ・川面恒介
突然学校から生徒募集の中止を知らされる和奏たち。それに伴い白祭も中止になってしまう。唖然とする生徒たちだったが、諦めきれない和奏は「母が作った歌を合唱部の皆で歌いたい、合唱部だけでも文化祭をやろう」と来夏たちを誘い、彼女たちもそれに賛同することに。だが無常にも工事は進み、ウィーンが作った小道具も処分されてしまう……。
それでも挫けず前に進もうとする彼女たちの情熱は、徐々に他の生徒にも伝わっていた。
脚本:橋本昌和・佐藤梨香/絵コンテ:許 琮/演出:太田知章/作画監督:大東百合恵
約1ヶ月後に迫った白祭。合唱部の5人は音楽準備室で音楽劇の練習をしつつも、それぞれの準備に追われていた。小道具担当のウィーンは精巧な小道具のミニチュアを作り、その手の器用さを披露。また作曲を任された和奏と振り付け担当の紗羽は、制作途中の和奏の歌を聴きながらお互いに盛り上がっていた。そんな中、大道具を任された大智は舞台セットのイメージを描いたのだが、あまりにも個性的なため皆から厳しい意見を言われてしまう。
脚本:橋本昌和・佐藤梨香/絵コンテ:浅井義之/演出:許 琮/作画監督:鍋田香代子
音楽劇の費用捻出のため、「西之端ヒーローショウテンジャー」のアルバイトをすることになった合唱部。一人ノリ気のウィーンをのぞき、初めは照れていた面々だったが、回数をこなすうちにまんざらでもない様子に。また悪役を担当した商店街メンバーも、大人気で終わったことを喜んでいた。志保からアルバイトの期間延長をお願いされ、ショウテンジャーを続けることにした来夏たちだったが、翌日、教頭から呼び出しがかかる。
脚本:横手美智子/絵コンテ:岡村天斎/演出:浅井義之/作画監督:川面恒介
白祭で音楽劇を行うことになった合唱部。台本は来夏、振り付けは紗羽、大道具と小道具は大智とウィーン、そして作曲は和奏が担当することになった。しかし本格的な音楽劇をやるとなると、学校から支給される援助費だけでまかなうことはできず、足りない分をどうにかしなくてはならないことに……。一方、紗羽の実家の離れでは商店街の面々が集まり、地元の活性化について話し合っていた。なかなか話がまとまらない中、志保は商店街をアピールする「ご当地ヒーロー」の企画を提案する。
脚本:横手美智子/絵コンテ:猫賀大介/演出:安斎剛文/作画監督:佐々木睦美
父親に反対されながらも競馬学校への進学を諦めきれずにいる紗羽。だが、一番の問題は応募資格にある様々な条件だった。一人で悩み苦しんでいる彼女を心配する来夏と和奏は、紗羽が恋に落ちたのだと勘違いしてしまう。一方、今まで使っていた部室が白祭のメインステージ選考会のため声楽部に解放され、練習をできずにいた来夏たち。それを知った紗羽は、鬱憤を晴らすかのよう声を荒げるのだが……。
脚本:橋本昌和・佐藤梨香/絵コンテ:許 琮/演出:大西景介/作画監督:伊藤依織子
和奏を正式メンバーとして迎えた合唱部は、次の発表の場を白浜坂高校の文化祭「白祭」に決定。教頭が顧問を務める声楽部には負けたくないと意気込むメンバーだったが、実際にステージで何をするのかはなかなか決まらずにいた。さらに来夏は生徒会の副書記である弟の誠から、メインステージの使用は選考会をパスしなければならず、その責任者が教頭であると聞かされ頭を悩ませる。そんな彼女を見て和奏は、白祭の参考にと市民ミュージカルに来夏と紗羽を誘うことに。大喜びの来夏だったが、紗羽はどこか元気がなかった……。
脚本:橋本昌和・佐藤梨香/絵コンテ:安斎剛文/演出:安斎剛文/作画監督:天﨑まなむ
風邪をひいて始業式を休んだ和奏。ずっと元気がなかった彼女のことを気にしていた来夏は、ためらいながらも様子を見に行くことにしたのだが、ちょっとした勘違いからとんだことに……。だが来夏がコンドルクインズを好きになった理由や、和奏の亡き母についてなど、お互いのことを話していくうちに以前よりも距離が近くなったと感じた二人だった。その数日後、元気になった和奏は、志保(紗羽の母)から母の高校時代の写真と、志保が合唱部だった頃に録音したテープを渡される。
脚本:橋本昌和・佐藤梨香/絵コンテ:多田俊介/演出:倉川英揚/作画監督:大東百合恵
バドミントンの全国大会出場を賭けた試合に出場する大智を応援するため、会場に集まった合唱部のメンバーたち。マラカスを手に持ち即興で応援歌を歌う来夏やウィーンを中心に皆盛り上がっていた。だが和奏は体調が悪いからと先に帰ってしまい、後日開かれた大智を励ますパーティーにもひとり参加しない。フェスティバルの後、コンドルクインズから受け取った手紙は、和奏を母との思い出に引き戻す。彼女は、自分に何も話してくれなかった母の想いを今も量りきれないでいた。
脚本:橋本昌和・佐藤梨香/絵コンテ:浅井義之/演出:浅井義之/作画監督:吉田優子
同じクラスの田中大智、オーストリアからの帰国子女ウィーンを加えて、新生合唱部として活動することになった来夏たち。次の目標は、地元商店街が企画する夏のイベント「ワールドミュージックフェスティバル」への参加。だが突如強力なライバル、コンドルクインズが現れる。憧れのバンドの登場に浮かれる来夏。そんな来夏に苛立ちを募らせる紗羽。合唱部は無事自分たちの歌を歌うことが出来るのか…?そんな中、音楽を敬遠し続ける和奏とコンドルクインズ間の意外な関係が明らかになり...。
脚本:橋本昌和/絵コンテ:許 琮/演出:許 琮/作画監督:川面恒介
合同発表会終了後、当初の目的を果たしたということで来夏の弟の誠を含め部員たちが辞めてしまい、また3人に戻ってしまった合唱部。ある日、教頭に呼び出された来夏と、1人で活動していたバドミントン部の田中大智は、部員数が5人未満という理由で廃部を言い渡される。だが諦め切れない来夏は、部員確保と新たな目標に向けて動き出す。一方、紗羽の実家である源奉寺の離れでは、夏に向けた商店街のイベント企画会議が行われていた。
脚本:橋本昌和/絵コンテ:岡村天斎/演出:山本秀世/作画監督:鍋田香代子
新たに合唱部を作って、合同発表会出場を目指すことにした来夏。しかし部員を5人以上集めなければ、部として認められず同好会扱いになってしまう。弓道部と掛け持ちで入部してくれた紗羽、同じ学校に通う弟の誠、そして自分と3人までは集まったものの、残り2人がなかなか見つからない。だが紗羽の助けもあり、和奏も名前だけの入部を認め、寄せ集めの合唱部で合同発表会の会場に向かう来夏たち。合唱部という新たなステージで走り始める。
脚本:橋本昌和/絵コンテ:安斎剛文/演出:平田 豊/作画監督:佐々木睦美
江の島にある土産物店の一人娘、坂井和奏。弓道部に所属する沖田紗羽。そして紗羽の親友、宮本来夏。彼女達が通う白浜坂高校には普通科のほかに音楽科があり、歌うことが好きな来夏は普通科の生徒だが声楽部に所属していた。しかし1年前、合同発表会での出来事をきっかけに歌わせてもらえず、日々悩んでいた。ある日、意を決して顧問である教頭に想いを伝えるのだが……。和奏、紗羽、来夏、瑞々しい少女たちの高校生活最後の夏が始まる――。
脚本:橋本昌和/絵コンテ:橋本昌和/演出:倉川英揚、安斎剛文/作画監督:伊藤依織子